週刊エコノミスト Online不動産コンサル長嶋修の一棟両断

すぐ分かる一戸建て耐震性能=長嶋修

すぐ分かる一戸建て耐震性能/99

 新築でも中古でも、一戸建てを見る際に、細かな計算をしなくてもパッと見で分かる耐震性能の判断をお伝えしよう。ポイントは「外形から見て、明らかに構造的バランスの悪い建物」ということ。よくある例を挙げる。

 2階建ての建物で1階に比べて2階部分が大き過ぎる、いわゆる「頭でっかち」な建物(図1)。この状態を「オーバーハング」というが、オーバーハングな建物は安定性に欠け、耐震性の観点で懸念が拭えない。

 次に日当たりの確保や開放感を得るために窓などの開口部を大きく取ることで、壁の量が足りなかったり、壁の配置バランスが悪いケース(図2)。壁には本来、耐震性をもたせる重要な役割があるため、開口部が大きく、バランスが悪い建物には、耐震性に不安が残る。特に建物の四隅には壁がほしいところだが、そこにコーナー出窓を造っているなど、バランスを崩している建物が多く見受けられる。

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