需要が伸びるリチウムイオン電池で日本が失速の懸念=津村明宏
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電子デバイスの今/52 世界規模で競争が激化するリチウムイオン電池=津村明宏
リチウムイオン電池(LiB)は、パソコンやスマートフォンをはじめとするさまざまな電源に使われ、いまや私たちの生活に欠かせないエネルギー貯蔵デバイスである。2019年に旭化成・名誉フェローの吉野彰氏がノーベル化学賞を受賞したことも記憶に新しく、今後は電動化に伴って自動車向けの需要がさらに伸びていくと予想されている。
調査会社の富士経済は、車載用LiBの市場規模は24年に19年比2・6倍の6兆7403億円に拡大すると想定。また、矢野経済研究所では、容量ベースで20年の167・5ギガワット時が25年に422・9ギガワット時、30年には764・4ギガワット時に達すると予測するなど、当面は右肩上がりが続く見通しとなっている(図)。
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週刊エコノミスト
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