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週刊エコノミスト Online 闘論席

古賀茂明の闘論席

撮影 平川義之
撮影 平川義之

 東京五輪開幕前後に心配なことが重なった。女性蔑視発言やいじめ、差別、ホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)ネタなどで、森喜朗元首相をはじめとする五輪組織委員会内で辞任や解任のドタバタが続いた。それによりこの国の支配層では、こうした差別主義と人権無視のメンタリティーを共有する人々が勢力を拡大していることに気付かされた。

 また、菅義偉首相はじめ五輪関係者が、新型コロナウイルスの感染拡大が確実という専門家の警告を無視して開催を強行したのは、科学的な政策実行ができない政府の欠陥を如実に示した。新型コロナ蔓延(まんえん)により国民の命を犠牲にし、国家的行事という名目で、さまざまな規制を課して国民生活を危機に陥れる政府には、国民を守る姿勢が全く見られない。五輪反対と「反日」という言葉を結び付けた安倍晋三元首相の発言は、異…

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