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資源・エネルギー 鎌田浩毅の役に立つ地学

日本で豊富に採れる石灰石は、太古の海からの「贈り物」=鎌田浩毅

日本で石灰石が採れるワケ 太古の海から豊かな「贈り物」/63

 石灰石は地学では「石灰岩」と呼ばれる岩石だが、陸上の1割を占めるほど大量に存在する。もともと海底で長い時間をかけて誕生した石灰岩は、何億年もかけて陸上に出た。この成り立ちを本連載第38回でも取り上げたプレート・テクトニクス理論で説明しよう。

 地球の表面はプレートと呼ばれる10枚ほどの厚い岩板で覆われている。このうち、海底山脈(「海嶺(かいれい)」と呼ばれる)から大量のマグマが湧き出し、海洋プレートとなって両側へ移動する(図)。海洋プレートは年間8センチほどのゆっくりとした速度で、大陸プレートの下へ沈み込む。

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