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世界的な「演劇の聖地」から新たな価値観を発信=濱田元子(舞台)

「世界の果てからこんにちはⅠ」=SCOT提供
「世界の果てからこんにちはⅠ」=SCOT提供

舞台 SCOTサマー・シーズン2021 世界的な「演劇の聖地」 新たな価値観を発信=濱田元子

 地方創生が叫ばれて久しいが、東京中心は相変わらず。だが、昨今のコロナ禍は、文化芸術を含めさまざまな機能が集中する都市部がいかにパンデミックという事態に脆弱(ぜいじゃく)かをあぶり出したのではないか。

 演劇のあり方だけでなく、社会システムが問われている。そんななか、富山県南砺市利賀村を拠点にする演出家・鈴木忠志主宰の劇団SCOT(Suzuki Company of Toga)の活動が、文化芸術を軸にした地域振興、社会事業の場として改めて注目されている。

 鈴木が、東京一極集中に異を唱えて利賀に移ったのは45年前。標高約600メートル、冬は雪深い過疎地を「国際化した広場に」との思いから、行政の協力も得て環境整備が進められてきた。

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