教養・歴史書評

高速道路、国境地帯……中国全33省の旅から見えた「真実」=楊逸

高速鉄道から国境地帯まで 中国全33省の「真実」の旅

×月×日

 雲のまにまに見え隠れする中秋の名月を眺めて、海の向こうに広がるあの大地を思わずにはいられなかった。

『日本人が知らない 本当の路地裏中国 乗って歩いた! 全33省旅遊記』(宮崎正弘著、啓文社書房、1760円)。面積は日本の25倍にも及ぶ中国の33省を制覇しただけでなく、場所によっては数年おきに2度3度と旅して回った著者の壮挙に脱帽して手に取った一冊。

「北京から中国『新幹線乗り尽くし』の旅を始めてみた」を最初に持ってきたのは迫力があった。日本の技術なしではありえなかったであろう「中国高速鉄道」。高官への賄賂から始まる建設事情や運行状況、安全管理やサービスのずさんな実態まで、なぜ中国は「安全性よりスピードにこだわる」のかを、旅しながら究明していく。知っているつもりでも見えていなかった「闇」に触れて目を見張るばかり。「大衆とは『ものを考えない人』」…

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