週刊エコノミスト Online不動産コンサル長嶋修の一棟両断

新築の「ステルス値上げ」に要注意=長嶋修

新築の「ステルス値上げ」に要注意/115 

 新築・中古を問わずマンション、戸建ての需要が旺盛で、価格が上昇の一途をたどっている。そのニーズは「都心」「駅前・駅近」「大規模」「タワー」といったキーワードに代表される物件に集中している。特筆に値するのは「在庫」が圧倒的に少ないことで、中古マンションの在庫数はコロナ禍以前の2019年ごろからほぼ減少の一途であることが、価格の上昇要因にもなっている。

 理由は二つある。初めて住宅を購入する「1次取得者」の動きが活発なことと、買い替え層が動かないことだ。1次取得者は今が超低金利の住宅ローンや税制優遇制度の利用タイミングとみて、積極的に購入に動く。一方、買い替え層がすでに所有しているマンションや戸建て物件の価値は、値上がりしているケースも少なくないが、買い替え先も高く動きにくいという悩みがある。

「買い上がり」現象も

 新築マンションはここ数年、価格が上がると同時に、間取りが窮屈になってきた(図)。価格上昇傾向を続ける不動産市場で、過度に総額を膨らませないための、新築マンションデベロッパーの“企業努力”というべきなのだろうか。3LDKであれば、かつてなら70平方メートル超が当たり前だったが、昨今は60平方メートル台の前半がせいぜいで、中には50平方メートル台のものもある。

 こうなると、間取りは崩れてリビングや各部屋は小さくなり、収納スペースも減って居…

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