高速道路の支払いにも困った!銀行では「両替控えて」の張り紙 米国で深刻化する硬貨不足=溝口 健一郎
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銀行も「両替控えて」と悲鳴 コロナで硬貨不足が顕在化=溝口健一郎
米国の高速道路では通常通行料は取られない。料金所のない高速道路をどこまでも疾走する車のイメージこそが米国だろう。しかし、西海岸や東海岸の都市周辺には通行料(トール)を徴収する道路がある。ワシントンDCの隣、バージニア州にある道路もその一つだ。
通行料を徴収するのは、連邦政府と州政府ではカバーしきれない建設・維持コストを負担するためである。全米の高速道路は全長26万キロに達するが、通行料を取るのはうち8000キロに過ぎないため、多くの米国人にとっては無縁のシステムだが、地域住民にとっては日々避けられない出費である。
道路料金支払いに苦慮
頻繁にトールゲート(料金所)を通過して車を走らせる人は、日本のETCカードのような「イージー・パス」を装着すれば、現金なしで支払いができる。しかし、筆者のようにまれにしかバージニア方面に行かないドライバーは、別の有人レーンでいったん停止して現金で支払うことになる。
先日、久しぶりに有料道路を通って降りようとしたところ、料金所に人がいない。新型コロナウイルスの影響で接触を避けるため人の配置を廃し、全額硬貨で支払う仕組みになっていた。これは1990年代に導入された機械で、両手で抱えるぐらいの網カゴに硬貨を投げ入れるというものだ。
この高速道路の通行料は3ドル25セント(約350円)。つまり、25セント硬貨であれば13枚必要になる。財布の中のすべての小銭を投げ入れ、車中のあちこちから発見した硬貨をじゃらじゃらと投入して、ランプが緑に転じた時にはほっとした。
冷や汗を二度とかかないよう、硬貨を入手するために銀行に行ってまた驚かされた。「硬貨が不足しているため、多額の小銭は換金できない」との…
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週刊エコノミスト
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