PRにSNSを活用する前に=笹木郁乃/3
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SNS(交流サイト)の拡散性に着目したPRが自社や自社商品・サービスのブランド力アップに欠かせなくなっている。そこで、まずSNSをPRに活用する目的や狙い、そもそも何を目指すかを確認しておこう。
「フォロワーが○○万人」や「△△万回の再生回数」といった話題を耳にすることも多いが、実はここではそういった数字は重要ではない。実際、あるタレントのツイッターには数万人のフォロワーがいたが、開催したイベントに3人しか集まらなかった、という事例もある。
そのため数字の獲得ではなく「好意的な反応」を作り上げることを、ビジネスPRにおけるSNS活用の目指すべきゴールとしたい。それは、すなわち自社や自社商品・サービスに関する情報を目にしたユーザーが「いいね!」や「シェア」をしたくなることである。これは同時に口コミを投稿したり、ウェブサイトのリンクをクリックしたり、その先には商品を購入したくなる、ということにもつながる。
リスト顧客を
なぜなら、短期的なキャンペーンや1回の「バズ(ウェブ上で話題を集めること)」は認知の質が低く、購買につながりにくい傾向にある。それに対して、「いいね!」や口コミが増えるということは、認知の質が上がり購買につながりやすいからだ。
さて、SNSをビジネスにつなげる有力な方法としては、「リストを増やす」ことがある。ここでいうリストとは、“リスト顧客”のことを指す。すなわち、商品…
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週刊エコノミスト
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