新規会員は2カ月無料!「年末とくとくキャンペーン」実施中です!

教養・歴史 書評

内戦終結後も加筆。碩学によるユーゴ現代史、四半世紀ぶり全面改訂=本村凌二

欧州変革に煽られたユーゴ 「実験国」の模索は続く

 ユーゴスラヴィアはなんとも遠く感じる。もともと「南スラヴ」を意味するらしいが、日本人の世界史の知識は、西ヨーロッパ経由か東アジア経由のものが大半だから、バルカン半島はどうしても疎くなる。

 とはいえ、「ユーゴスラヴィアの現代史はまだ幕を下ろしていない」という謳(うた)い文句で、連邦解体から30年、全面改訂の柴宜弘『ユーゴスラヴィア現代史 新版』(岩波新書、990円)が出た。

 旧版の本書は1996年に刊行され、叙述は内戦で終わっている。それから四半世紀、ユーゴという国も20世紀末の紛争も、もはや過去の出来事と見なされるようになった。

残り641文字(全文933文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)が、今なら2ヶ月0円

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

12月3日号

経済学の現在地16 米国分断解消のカギとなる共感 主流派経済学の課題に重なる■安藤大介18 インタビュー 野中 郁次郎 一橋大学名誉教授 「全身全霊で相手に共感し可能となる暗黙知の共有」20 共同体メカニズム 危機の時代にこそ増す必要性 信頼・利他・互恵・徳で活性化 ■大垣 昌夫23 Q&A [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事