週刊エコノミスト Online闘論席

積み上がる不安の解消なしに日本経済の復活はありえない=片山杜秀

撮影 トンガ政府機関
撮影 トンガ政府機関

片山杜秀の闘論席

 迫水久常(さこみずひさつね)という人がいた。激動の昭和を長く国家の中枢で支えた。

 1902(明治35)年生まれ。関東大震災のときは東京帝国大学法学部の学生。その後は大蔵省のエリート官僚。戦争が始まると統制経済のデザイナーとなり、敗戦時の鈴木貫太郎内閣では内閣書記官長を務めた。つまり今日の官房長官だ。迫水の辣腕(らつわん)が無ければ、ポツダム宣言を受諾し損ねていたかもしれない。

 そして戦後は自民党の幹部に。大蔵省での先輩、池田勇人が首相になると、政策の目玉の所得倍増計画を、経済企画庁長官として軌道に乗せた。

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