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経済・企業 ゼロコストでPR SNS活用術

AISASの流れを作る重要性=笹木郁乃

AISASの流れを作る=笹木郁乃/9

 「広告」と「SNS(交流サイト)によるPR」の根本的な違いは何か。それは目的の違いにある。

 「広告」は、多くの消費者に広く知ってもらうことが目的であるのに対し、「SNSによるPR」はフォロワーにとって共感性の高い情報を投稿し、濃いファンを増やすことが目的だ。SNSによるPRは地道な作業が多いうえ、すぐに結果が出るものではない。それでも使うメリットは、100人の熱心なファンを育て、その口コミによって1000人、1万人と「共感の渦」を作っていくことにある。「ファンを育てる」という意識が、PRでは非常に大切だ。

 そのためSNS運用のゴールとは、フォロワー数の獲得ではなく「好意的な反応があるアカウントを育てる」ことになる。つまり、フォロワー数が1000人でも、その中から多くの人が自社のSNSアカウントを、「いいね、口コミ、シェア、ホームページ(HP)クリック、購入」をしたくなる、もしくはイベント開催時に確実に50人、100人に参加してもらい、ビジネスにつながる。

 かつて消費者の購買行動は「AIDMA」という、何回も見聞きするうちに購買行動を促す、記憶型マーケティングと理論づけられていた。これは、「Attention(注目)」「Interest(興味)」「Desire(欲求)」「Memory(記憶)」「Action(購入)」の頭文字を取ったものである。

検索につながる役割

 例えばエアウィーヴの場合、顧客はテレビや雑誌でエアウィーヴを知り(注目)、次に「浅田真央さんも使っているんだ、高反発なんだ、良さそうだな」と興味を持った。そして、「何回も見ているうち…

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