教養・歴史書評

実は大きく減っている若年非行。犯罪統計に基づき分析・検証=荻上チキ

減少著しい若年層の非行 統計に基づき分析・検証

×月×日

 浜井浩一『エビデンスから考える現代の「罪と罰」』(現代人文社、2750円)は、多くの犯罪研究書からも、さらに踏み込んだ一冊だ。犯罪統計を見る限り、現在の日本は戦後最も安全な社会となっている。一時期メディアは、「治安悪化」「少年犯罪の凶悪化」を声高に叫んだが、それらの言説は事実に反する。特に若年層の犯罪率低下は著しく、「少年の非行離れ」が進んでいる。「少年の非行離れ」が起きているのは、日本だけではない。欧米では共通して、2007年ごろ以降に非行の減少が続いている。その理由はいくつかあるが、一つには「スマホの影響」が挙げられている。

 オランダの研究者ベアハスらは、少年非行の減少の背景に「Can」「May」「Want」の三つのキーワードをめぐる変化が起きていると整理する。

残り1035文字(全文1400文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

8月23日号(8月16日発売)

電力危機に勝つ企業12 原発、自由化、再エネの死角 オイルショックを思い出せ ■荒木 涼子/和田 肇15 電力逼迫を乗り越える 脱炭素化が促す経済成長 ■編集部16 風力 陸上は建て替え増える 洋上は落札基準を修正 ■土守 豪18 太陽光 注目のPPAモデル 再エネは新ビジネス時代へ ■本橋 恵一2 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事