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教養・歴史 アートな時間

権謀術数の限り尽くす跡目争い。家族とは? 親子とは? 問う愛憎劇=濱田元子(舞台)

「冬のライオン」
「冬のライオン」

舞台 東京芸術劇場「冬のライオン」 権謀術数の限り尽くす跡目争い 「家族とは何か?」を問う愛憎劇=濱田元子

 世界史の教科書も、年号や人名の羅列ではなく、こんなに人間くさく、スリリングでドロドロに書かれていたらさぞかし読むのが楽しいだろう。

 米劇作家ジェームズ・ゴールドマンによる「冬のライオン」は、中世イングランドのプランタジネット朝(1154〜1399年)の創始者、ヘンリー2世(在位1154〜89年)の後継、領土を巡る家族の愛憎劇である。小田島雄志の翻訳、シェークスピアやミュージカルなど幅広く手掛ける実力派の森新太郎(演劇集団円)の演出で上演される。

 1966年に米ブロードウェーで初演され、68年にはアンソニー・ハーヴェイ監督により、ピーター・オトゥール、キャサリン・ヘップバーン、若き日のアンソニー・ホプキンスら豪華キャストで映画化された。テレビドラマにもなり、日本では演劇集団円などが上演している。

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