原油高を増幅するAIの売買=市岡繁男
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原油価格は一時1バレル=95ドルを超え、7年ぶりの高値をつけた。原油と長期金利は相関があるだけに、更なる混乱が懸念される(図1)。こうした中、英『フィナンシャル・タイムズ』紙は「原油を上昇させるアルゴリズム取引に注意」という記事を載せた。原油は100ドルを大きく超えた後、劇的に暴落するリスクがあるというのだ。
原油先物はいま、期近物の価格が期先より高く、そのギャップは過去最高に近い。需給が逼迫(ひっぱく)する中、市場参加者が原油確保のため高値をつけているからだ。そんな状況を増幅しているのは投機的色彩が強いオプション市場で、行使価格が1バレル=100ドル以上のコール・オプション(この水準以上になれば利益を得る取引)の建玉が爆発的に増加している。
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週刊エコノミスト
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