北朝鮮とロシアに共通する米国への不信感とは=古賀茂明
有料記事
古賀茂明の闘論席
ロシアによるウクライナ侵略のさなか、北朝鮮が今年8度目のミサイル発射実験を行った。今後は、4年前に中止した大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射や核実験の再開もあり得る。
金正恩委員長の考えを想像してみよう。「米国は北朝鮮を敵視し、金正恩政権の転覆を狙っているが、北朝鮮は通常戦力でも経済力でも勝てない。核兵器とICBMによる米国本土攻撃能力をもって抑止力にするしかない」と考える。決定的な米国への不信、憎悪、そして恐怖により導かれた結論だ。
そうであれば、核兵器とICBMの放棄は、米国との完全な平和条約締結と経済制裁解除により北朝鮮現政権の存続が保証される時しかありえない。
残り531文字(全文828文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める