新規会員は2カ月無料!「年末とくとくキャンペーン」実施中です!

週刊エコノミスト Online アートな時間

映画 TITANE/チタン 度肝を抜く身体描写の連続 新鋭女性監督が描く女の闘い=野島孝一

 映画を見終わって、しばし口もきけない──。それほどの衝撃を受けた。第74回カンヌ国際映画祭パルムドール(最高賞)が、このような刺激的な作品だとは、まったく予想できなかった。しかも監督は、「RAW 少女のめざめ」(2016年)でデビューし、これが長編2作目という新鋭のジュリア・デュクルノー。若い女性監督が、このようなすさまじい映画を撮ったのか、と信じられなかった。もっとも初監督の「RAW」も若い女性のカニバリズム(人肉嗜食(ししょく))欲望をテーマにした異常な感覚の映画で、公開時に拒否反応を示す人もいた。

 かなりのスピードで飛ばす車。父親が運転し、娘が後部座席にいる。父親は思わずうとうとする。少女は後ろから座席を蹴る。父親が「やめろ!」と怒鳴ると、少女はシートベルトを外して、荷物が置いてあるさらに後部へ移ろうとする。その瞬間、車はスピンしてガードレールに激突する。

残り798文字(全文1185文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)が、今なら2ヶ月0円

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

12月3日号

経済学の現在地16 米国分断解消のカギとなる共感 主流派経済学の課題に重なる■安藤大介18 インタビュー 野中 郁次郎 一橋大学名誉教授 「全身全霊で相手に共感し可能となる暗黙知の共有」20 共同体メカニズム 危機の時代にこそ増す必要性 信頼・利他・互恵・徳で活性化 ■大垣 昌夫23 Q&A [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事