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ロシア「金本位制」はドル基軸に打撃=市岡繁男

 ロシア中央銀行は3月25日、6月30日までの間、1グラム当たり5000ルーブルで金を購入すると発表した。国際市場で1グラム=約62ドルで取引されている金を5000ルーブルで買い取るのだから、1ドル=約81ルーブル(5000ルーブル÷62ドル)となる計算だ。実際、3月中旬に1ドル=100ルーブルで取引されていたロシア通貨はその後、同84ルーブルと、金の買い取り価格から算出した理論値近辺まで買われた(図1)。

 為替だけでなく、金価格そのものもロシア中銀が決めた買い取り価格にサヤ寄せしている。金1トロイオンス(約31・1グラム)は15万5500ルーブルだ。ルーブルの対ドル理論値は約81なので、金の妥当値は1トロイオンス=約1920ドル(15万5500÷81)となる。だからか、最近の金価格は1930ドル近辺で推移している(図2)。

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