《夏レジャー》実はまだまだスキマ産業 レジャーで成長する新興企業=白鳥達哉
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夏本番を迎える前に新しい「アウトドア」や「癒やし」を得る過ごし方を知っておきたい。
レジャー事業者を支援するIT企業が躍進=白鳥達哉
時代はモノ消費からコト消費へ──。ライフスタイルの変化をきっかけに、コト消費となるアウトドアをはじめとしたレジャーの重要性が増している。そのような中、IT技術で消費者とレジャー事業者を支援する企業の躍進も見られるようになってきた。
日本全国の「遊び」──遊園地、温泉、観光地めぐりといったさまざまなレジャー──で、その事業者と消費者をつなげるマッチング形式の予約サイト「アソビュー」を運営するアソビュー(東京都渋谷区)の山野智久CEO(最高経営責任者)は、「今年のゴールデンウイーク時点における消費者側の会員数は、コロナ禍前の2019年対比で3倍以上に伸びている」と話す。
まん延防止等重点措置(まん防)が解除された3月以降、集客数を取り戻したい事業者からの問い合わせも増えた。
アソビューでは、チケット販売や予約管理を効率的に行うシステムも提供している。事業者にとっては、敷地面積当たりの入場者数の管理などのクラスター対策が重要な課題になる。「『密』にならないためには時間当たりの入場者数を制約し、クラスターが発生した場合は、すばやく個人に連絡をして危機管理をする必要がある。我々のシステムで管理しやすくなるという観点からの問い合わせも増えた」(山野氏)。
レジャー施設で使えるパス(定期券)を共通化するサービスも生まれている。
オリグレスパークス(東京都品川区)が提供する「レジャパス!」は、プランに応じた金額を毎月支払うことで、「サンシャイン水族館」(東京都豊島区)や「那須どうぶつ王国」(栃木県那須町)などをはじめとした全国80カ所以上のレジャー施設にいつでも入場できる。金額も平日のみのプランであれば2178円(税込み)と、かなり割安なのが特徴だ。
オリグレスパークスの吉武優代表によれば、「コロナ禍がなかったら、このサービスは生まれていなかった」という。もともと同社はイベント事業会社として創業されたが、コロナ禍で苦境にあえぐ事業者を支援するために、売り…
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週刊エコノミスト
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