「骨太」から消えた黒字化の目標時期
有料記事
政府は6月7日に閣議決定した今後の経済財政運営の指針となる「骨太の方針」で、これまで25年度としてきた国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス=PB)の黒字化に向けた目標時期を削除した。今回の策定では、黒字化目標を堅持したい岸田文雄首相側と、黒字化目標の廃止・先送りの必要性を訴えてきた積極財政派の主張が折り合わなかった。
一時は黒字化目標を明記しつつ、再度その妥当性を検証する考えを盛り込む見通しだったが、積極財政派の最高顧問を務める安倍晋三元首相=写真=の理解が得られず、最終的に記述は見送られた。ある経済官庁幹部は「財政再建に向けた『旗は降ろさず』という文言は明記できた。財政再建への主張は十分通っている」と強調する。
残り167文字(全文483文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める