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教養・歴史 著者に聞く

取り付けはお札がある限りなくならない?=黒崎亜弓

『「取り付け」の研究』 

◆著者 西畑一哉さん(元預金保険機構参与)

非合理でも起きる銀行取り付け

防ぐには預金引き出しに上限を

 私たちはふだん銀行口座の預金を自分のお金だと思っている。当面必要な分だけお札を引き出す。ところが、銀行がつぶれそうだと不安が高まると、いっせいに預金をお札に替える動きが起きる。これが取り付けだ。預金流出と経営悪化の悪循環に陥り、破綻が現実になりかねない。

 金融機関の破綻が相次いだ1997年11~12月、あちこちの銀行で行列ができた。

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