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週刊エコノミスト Online 闘論席

こじらせ親露より国際法遵守=小林よしのり

小林よしのりの闘論席

 ウクライナ問題は、元来は「国境線の修正」という「ローカルな問題」であり、プーチン大統領からすれば、ソ連崩壊以降1990年代前半に行うべきだった、本来あるべきだった国境線への修正をしているだけだという、フランスの歴史人口学者、エマニュエル・トッドの言説がある。

 だが、帝国主義の時代が終わり戦後70年以上もたってから、今さら軍事侵攻による国境の修正なんて妄言だろう。フランス人は反米意識が強いが、トッドは反米がこじれて親露になってしまっている。

 日本の自称保守派の一部も、米国がウクライナに軍事的支援をして、NATO(北大西洋条約機構)参加に傾かせたことでロシアに脅威を与え、追いつめていって軍事侵攻に踏み切らせたのだから、アメリカも悪いという「どっちもどっち論」を展開しているが、この陰謀論も反米親露で、むしろプーチンに肩入れしたい欲望が透けて見える。

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