週刊エコノミスト Online闘論席

同じボロボロの未来でも自民と野党では大きな違い=古賀茂明

撮影=土江洋範
撮影=土江洋範

古賀茂明の闘論席

 参院選で物価高と円安が大きな争点になった。首相や日銀総裁と結び付けた「岸田インフレ」「黒田円安」は分かりやすい言葉だが、目の前の現象ばかりに気を取られると、大事なことを見落としてしまう。より根深い、長期的構造問題にこそ焦点を当てるべきだ。

 本コラムでこれまでも書いた通り、自民党政権下では数々の経済政策の失敗が長期的に継続した。借金大国、少子高齢化放置と社会保障基盤の崩壊、成長できない国、先進国の中で最低の賃金水準、原発事故とその後の原発推進による再生可能エネルギー産業の崩壊など、いずれも数年単位のものではなく、1980年代末から30年以上続いた政策の失敗の結果である。

 そして、異次元の金融緩和と尋常ならざるバラマキという「アベノミクス」の2本の矢が最後のトドメとなった。本来は2年程度のカンフル剤だったはずが、痛みを伴う改革ができず、3本目の矢の成長戦略が不発だった。気付いてみれば、もはや低金利とバラマキがなければ生きていけない「麻薬中毒」経済だ。「輸入インフレでもそれを止めるための金利引き上げができない」という現状は、その結果に過ぎない。

残り352文字(全文837文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

2月7日号

賃上げサバイバル16 大企業中心の賃上げブーム 中小の7割は「予定なし」 ■村田 晋一郎19 インタビュー 後藤茂之 経済再生担当大臣 賃上げは生産性向上と一体 非正規雇用の正社員化を支援20 「賃上げ」の真実 正社員中心主義脱却へ ■水町 勇一郎22 賃上げの処方箋 「物価・賃金は上がるもの」へ意 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事