教養・歴史書評

名著にして入門書、自叙伝付きで新版登場=本村凌二

連続講演の雰囲気を醸し出す新訳

 戦後生まれの第1世代は今や70歳代半ばで団塊の世代ともよばれている。その世代のなかで歴史学を志した連中の多くが最初に手にした本となると、E・H・カー『歴史とは何か』(岩波新書)だったのではないか。評者も例外ではなく、「すべての歴史は現代史である」という文句がなにやら新鮮だったように覚えている。

 この名著の新訳『歴史とは何か 新版』(近藤和彦訳、岩波書店、2640円)が出た。もともと連続講演であり、冗談や皮肉を交えて語られているのだから、新訳本にはその雰囲気が醸し出されていて喜ばしい。

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