バイデン政権の対インフレ姿勢に批判噴出「やれることをしていない」=岩田太郎
有料記事
米連邦準備制度理事会(FRB)の度重なる大幅利上げにもかかわらず、米国の物価上昇は依然として高止まりを続けている。そうした中、FRBの金融引き締めによるインフレとの闘いとは別に、バイデン政権が物価引き下げのためにやれることをしていないとの批判が高まっている。
米金融アドバイザリー企業「金融政策アナリティクス」の共同創始者であるデレク・タン氏は7月15日付の政治サイト「ザ・ヒル」の記事で、「バイデン大統領は7月13日に発表された6月の消費者物価指数(CPI)が前年同月比で9.1%上昇と、40年強ぶりの高い伸びとなったことに触れ、『直近のガソリン値下がりを反映しておらず、古い情報だ』と述べた。だが、そのような説明は国民を納得させられない」と明言した。
米シンクタンク「超党派政策センター」の上席経済政策部長であるレイチェル・スナイダーマン氏も同記事で、「有権者は、受け身ではなく先取り志向のリーダーシップを求めている。彼らは、次に食品の買い物に出かける時やクルマでの通勤時に、政策担当者がどのように食品やガソリンの値段を下げてくれるかを知りたがっている」との見解を示した。
米投資企業「ワートハイム・アンド・カンパニー」の元パートナーであるリズ・ピーク氏も7月14日付の「ザ・ヒル」への寄稿で、「民主党が(トランプ前大統領訴追を狙う)2021年1月の米議会襲撃を調査する下院特別委員会の公聴会に集中する間に、米国人は食品価格が1年前より12%急騰する状況で、どのように家族に食べさせていくか悩んでいる」と、政権を非難した。
供給網問題への取り組みを
ピーク氏はさらに、「バイデン大統領は、カナダと…
残り670文字(全文1370文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める