教養・歴史小川仁志の哲学でスッキリ問題解決

経営者になるために必要というカリスマ性を身に付けるには?/140

Q 経営者になるために必要というカリスマ性を身に付けるには?

 管理職としてある程度のところまでは出世したのですが、さらに抜きんでて経営者になるためには、カリスマ性に欠けているといわれます。はたしてカリスマ性など身に付けることができるのでしょうか?(製造業・50代男性)

A 行動を重視すること。カリスマ性は行動で磨かれ可視化するからです

 きっちりと仕事ができ、人をまとめる力があれば、たいていの組織では、そのうち管理職につくことができ、ある程度は出世するのかもしれません。でも、相談者がいうように、そこからさらに経営者になるには、たしかにカリスマ性が求められるのかもしれません。

 それは決してぶれることのない信念と自信を持ち、誰もが信頼してついていきたいと思ってしまうような雰囲気のことでしょう。この人についていけば間違いないと。その意味でのカリスマ性は、おそらく身に付けることが可能だと思います。例えば一部のアーティストが持つ生まれ持ってのカリスマ性とは異なり、組織のリーダーとしてのカリスマ性は、誰しも自分で磨くことができるものだからです。

不動の信念を確立

 参考になるのは、自らも大教団のリーダーとなってカリスマ的リーダーシップを発揮した仏教の開祖ブッダの思想です。ブッダは神ではありません。あくまで悟りを開いた人物であり、思想家だといっていいでしょう。

 もともとは古代インドの小国シャーキヤ国の王子だったガウタマ・シッダールタは、修行を重ねながら次第にカリスマ的なリーダーへと成長していったのです。そして目覚めた人を意味するブッダとなりました。

 彼自らが語っているところによると、「他人に導かれる…

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