国際・政治チャイナウオッチ 中国視窓

党大会見据え徐々に緩和の隔離政策、3月までに対コロナ闘争勝利宣言か 酒井昭治

旅行需要をどこまで回復させられるか(9月、北京) 筆者撮影
旅行需要をどこまで回復させられるか(9月、北京) 筆者撮影

 9月に執り行われたエリザベス女王の国葬。世界中から来た参列者がマスクをせず、平時への回復が印象付けられた。他方、中国の特別代表として出席した王岐山国家副主席一行は白地に中国国旗があしらわれたマスクを終始着用し、各国とのコロナ対策の違いが強調される格好となった。

 2020年のウイルス蔓延(まんえん)開始直後から中国は、厳格な移動制限やPCR検査の徹底などにより感染封じ込めに成功し、コロナ対応の優等生となってきた。だが今、世界のウィズコロナへの移行が進むにつれて自国開放に向けた難しい判断に迫られている。

 海外との対策の差異拡大のみならず、国内で散発する防疫対策への市民の不満も、当局にとっては社会安定上の不安材料だ。

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