《長期金利》低下基調に転じる 海老原慎司
有料記事
11月2日の米連邦公開市場委員会(FOMC)開催後の声明文には、今後の利上げ幅の縮小を示唆する文言が追加された。
他国の一部の中央銀行も、積極的な利上げからは一線を画す姿勢に転じている。累積的な引き締め効果や金融政策が経済活動とインフレに与える影響の遅効性といった点に、各国中央銀行の関心がシフトしている。
こうした動きは、為替市場では既にドル高基調の後退という動きとして反映されている。一方、11月9日の本稿執筆時点で、米債券市場では米連邦準備制度理事会(FRB)による更なる利上げへの警戒から、金利上昇圧力が加わりやすい状況が続いており、為替市場と債券市場で乖離(かいり)が見られる。債券市場は政策の先行きをより慎重に見ているといえ、この点で追加的な金利上昇の余地は限られるだろう。ドル高基調が反転する…
残り122文字(全文476文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める