中国が台湾産品の禁輸拡大 ビールにサンマ、イカも 岡村崇
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中国の関税当局が2022年12月、台湾産の酒類や水産物の輸入を停止したことが明らかになった。中国の習近平指導部が、「台湾独立勢力」と見なす民進党の蔡英文政権に対する圧力の一環とみられる。
輸入停止となったのは、台湾産のビールやコーリャン酒(蒸留酒)などの酒類、サンマやイカなどの水産物など。中国は、中国向けに輸出する全世界の企業に対して、当局への企業登録を求めている。
台湾メディアによると、中国側は台湾の事業者が提出した輸出申請の登録情報に不備があったことを理由に挙げている。追加書類を求められるケースもあるが、他国に比べて提出期限が短いという。台湾の王美花経済部長(経済相)は「輸入停止措置は非常に急だった。中国の登録制度は、台湾を差別的に扱っている」と批判している。また、総統府の張惇涵報道官は「両岸(中台)の正常な貿易を損なう」と懸念を表明。影響を受けている事…
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週刊エコノミスト
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