マーケット・金融グラフの声を聞く

消える金融機関の債券含み益 市岡繁男

 海外の金融サイトに、著名な債券アナリスト(ジム・グラント氏)が「日本の債券は世界最大のリスク」と語った記事が掲載された。その骨子は次の3点だ。1点目は「昨年9月下旬の英年金運用危機の際、英中央銀行は総額約50億ドル(6500億円)を支出したが、日銀は(長期金利抑制のため)毎日、数兆円も使っている」。

 2点目は「日本では仕組み債を組み入れた会社が多々ある。5年間は0.75%の利回りだが、金利が一定レベル以上になれば、その商品の償還期間は10年に延びる、といった類いのものだ」。3点目は「日本は海外に3兆ドルも投資し、その半分は米国にある。もし円金利が魅力的な水準になれば、そうした資金は日本に戻るので、市場の動揺が強まる」というものだ。

残り285文字(全文605文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

4月4日号

徹底攻略 新NISA22 使わないともったいない 口座開設から運用まで解説 ■加藤 結花/白鳥 達哉/深野 康彦28 プロのNISA 指南1 シニア層なら「家計の一助」に 生活用品優待銘柄を狙え  ■大山 弘子30 プロのNISA 指南2 インデックス投信でコツコツ取り崩さず積み立て ■篠田 尚子3 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事