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サンパウロの路上生活者5万2200人はブラジル全土の4分の1 美代賢志

ブラジルでは果物は「富裕層の食べ物」と位置付けられる(サンパウロ市内) 筆者撮影
ブラジルでは果物は「富裕層の食べ物」と位置付けられる(サンパウロ市内) 筆者撮影

 ブラジル最大の経済都市サンパウロ市に、全国の路上生活者の25%に相当する5万2200人が集中している。ミナスジェライス連邦大学(UFMG)の最新調査速報として4月、国内紙が報じた。

 経済都市に路上生活者がこれほど集中している理由として、研究者らは貧困者の絶対数が増加しているだけでなく、社会格差が拡大しているという要素もあると指摘する。

 ブラジルの格差の例として、政府系調査機関は昨年、最も富裕な1%の世帯人員1人当たりの所得が、人口の下位の半数の32.5倍だったと発表した。統計史上最も格差が縮小したというが、それでもこれほどの格差がある。

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