ブロードウェーの祭典「トニー賞授賞式」に脚本家ストの波紋 伊熊啓輔
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ハリウッド映画やテレビの脚本家で構成される全米脚本家組合(WGA)のストライキが5月2日に始まり、多くの番組が放送中止になった。背景には、ネットフリックスなど配信サービスが台頭し、ビジネスモデルが大きく様変わりしたことがある。過去10年で賃金もインフレ換算で20%以上減少。再放送やDVDになった時の印税の値上げ要求も却下され、スト後1カ月たった今も妥結のめどは立っていない。
この影響で毎年恒例のブロードウェーの演劇とミュージカルに与えられる米国で最も権威のある「トニー賞」授賞式のテレビ中継が中止になる懸念があった。6月11日に開催予定の授賞式は毎年エンタメ界の著名人の司会で、脚本家の手で台本が書かれてきたが、スト中のWGAは当初この放送を許可しない方針だった。しかしコロナ禍からの立ち直りを目指すブロードウェー業界にとって、1年に1度の最大のマーケティングの機会喪失は…
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週刊エコノミスト
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