ライフ・タイム・グループ・ホールディングス 北米で高級スポーツクラブ運営 清水憲人
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Life Time Group Holdings ゆったりリゾート風/82
ライフ・タイム・グループ・ホールディングスは米スポーツクラブ運営会社。1992年に中西部ミネソタ州で創業し、他州に事業を拡大した。2004年にニューヨーク証券取引所に上場したが、ファンドの投資を受けた15年、非上場化。21年に再上場し、運営するスポーツクラブは22年末現在、米国29州とカナダ1州に161カ所を数えるまで成長した。
コロナで売り上げ半減
新型コロナウイルスの感染拡大はスポーツクラブ業界に大きな打撃を与えた。ライフ・タイムも例外ではなく、20年度売上高は前年度から半減した。ただ、21年度以降は順調に回復し、22年度は19年度の96%まで戻している。同社は23年度売上高を前年度比21~26%増と予想し、5月3日の決算発表会でEBITDA(利払い・税引き・償却前利益)の予想も上方修正した。再上場した21年10月7日から23年6月16日にかけて株価は約16%値上がりした。同日現在、時価総額は38.7億ドル(約5461億円)に達している。
本業は会員制スポーツクラブの運営だ。本社があるミネソタ州の地元紙『スター・トリビューン』(15年3月16日付電子版)によれば、バーラム・アクラディ最高経営責任者(CEO)は創業時、「ワークアウト(運動)する場所は薄汚く汗臭いジム(体育館)ではなく、カントリークラブのような所がいい」と考えたという。
同社が「アスレチック・カントリークラブ」と呼ぶスポーツクラブは富裕層が多い郊外と都心部に立地し、リゾート風のゆったりとした造りになっている。会員向けの設備はフィットネススタジオ、水泳プール、テニスコート、バスケットボールコート、ビストロ、カフェ、託児所、子ども向け学習コーナーなどと幅広い。総勢8800人を超えるインストラクターなど専門家を雇い、会員のニーズに応じて個人や小グループ向けのレッスンも開催する。22年末現在、会員の世帯年収の中間値は14.3万ドル(約2016万円)だった。
特に力を入れているのが「ピックルボール」というスポーツだ。プラスチックのボールを卓球のラケットを大きくしたような「パドル」を使って打ち合う。テニスと似ているが、より気軽に遊べるとして米国では幅広い年齢層の人が楽しんでいる。ライフ・タイムは「米スポーツ施設事業者として最大のピックルボールのコートを持つ」としている。
22年度売上高の約69%は会員が支払う入会金と月会費が占めた。月会費は施設の所在地やグレードなどによって異なる。同社のウェブサイトで調べると、月会費はニューヨーク市1…
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週刊エコノミスト
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