名創優品集団 中国大手の生活雑貨販売 世界5500店展開 富岡浩司
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MINISO Group Holding 積極的に海外出店 国外2000店超/83
名創優品集団は生活雑貨販売店を運営する中国大手だ。同社ウェブサイトによれば、創業者で現・最高経営責任者の葉国富氏が2013年、家族と日本旅行した際に創業につながるアイデアが浮かんだ。「高品質でデザインが優れているにもかかわらず安価で、ほとんどが中国製の商品を売る店」を見かけ、帰国後にそのコンセプトを取り入れた店を広東省広州市で開いたという。その後、急速に出店数を増やし、20年10月にニューヨーク証券取引所、22年7月に香港証取に上場。今年3月末現在、出店数は中国3383店、国外2131店の計5514店に上った。
平均単価は255円
運営する店は社名と同じ「名創優品(以下、「MINISO」)」と「TOP TOY」の二つある。
前者は室内装飾品▽小型家電▽繊維製品▽アクセサリー▽美容器具▽玩具▽化粧品▽パーソナルケア用品▽スナック菓子▽香水類▽文具・ギフト──の11ジャンルの商品を取り扱う。22年6~12月期の平均単価は12.8元(約255円)、SKU(商品の最小管理単位)ベースの品目数は7600点に上る。新商品の投入数は1カ月当たりの平均で少なくとも同560点とかなり多い。
SKUとは、同じデザインのTシャツでも色が2種類、サイズが4種類なら、8点と数える単位のことだ。
もう一つの「TOP TOY」は玩具販売店。品目数は22年末現在、SKUベースで3800点以上だった。
新商品の投入のほか、ブランド価値向上にも注力している。米ウォルト・ディズニー・カンパニー、サンリオ、米マーベル・コミック、全米バスケットボール協会、米コカ・コーラなどと知的財産権のライセンス契約を結び、それらのブランドを使用する商品を販売している。同社は「販売店網ブランド」から「販売店網を持つ製品ブランド」、「小売業者」から「コンテンツ企業」に転換することを目標に掲げる。実現するため、商品のサプライチェーン(供給網)にも入念に注意している。
中国証券大手、中信証券の分析資料によると、名創優品のブランドを冠した化粧品、香水、美容用品の一部は、日欧米の大手と取引関係にある中国の製造業者に委託して製造している。製品の安全性だけでなく、環境保護や人権といった面の想定外なリスク発生を抑制できると考えられる。
MINISOの出店先別の内訳は3月末現在、中国3383店、中国を除くアジア967店、中南米478店、欧州216店、中東・北アフリカ152店、北米118店など。中でも北米の流通取引総額はコロナ禍前の19年3月末比で152%増…
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週刊エコノミスト
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