ロンドンのパブ文化も変える夏の猛暑 酒井元実
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欧州各国政府はかねて温室効果ガス、二酸化炭素(CO₂)の排出量をいかに削減するか頭を悩ませている。実際に英国では昨年7月19日に史上最高気温40.3度を記録。ロンドン市内でも40度に達するなど厳しい猛暑にさいなまれた。
そんな中、人々の飲料の嗜好(しこう)が明らかに変化している。英国ではもともと、常温でつがれるビール「エール」が盛んに作られ、大衆酒場であるパブで飲む人々も多かった。
ところが昨今の気温上昇を受け、日本で親しまれている「よく冷えたラガー」が飲まれるようになった。もともとエールを基幹商品として売っていた老舗醸造所でもラガーの生産に着手。日本を含む海外からの輸入ラガーと激しいシェア争いを行っている。カフェでも変化が起きている。一般家庭にクーラーの備え付けがない英国では、人々にとってカフェやパブは涼を取るのに重要なスポットだ。
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