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ブラジル大停電は再エネ電力のせい? 美代賢志

サンパウロ市の夜景。国の節電対策で消費電力が少ないLED照明が定着した 筆者撮影
サンパウロ市の夜景。国の節電対策で消費電力が少ないLED照明が定着した 筆者撮影

 ブラジルで8月15日朝、最長6時間に及ぶ大停電(ブラックアウト)が発生した。国土は26州と1連邦区で構成されるが、停電の範囲は自前の発送電網を持つロライマ州を除く、ほぼ全域に及ぶ大規模なものだった。

 資源大国といわれるブラジルでなぜ大停電が起こるのか。左派の与党関係者は、右派のボルソナロ前政権による電力公社の民営化と投資の削減で、電力供給網の質が劣化したとするが、それ以外の原因が指摘される。

 ブラジルでは、晴天率が高く、貿易風も強いため太陽光や風力といった再生可能エネルギーの発電施設が多く立地する北東部地域から、最大都市のサンパウロや、リオデジャネイロなどを含む大規模電力消費地の中南東地域へ余剰電力を供給している。太陽光発電や風力発電などは天候などによって発電量が大きく左右され、供給が不安定だ。詳細な原因は不明だが、送電網に再生エネの電力が大量に流れ込み、システムダウンしたとみられて…

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