週刊エコノミスト Online書評

『穀物の世界史』 スコット・レイノルズ・ネルソン著 日経BP 3630円

『穀物の世界史』 スコット・レイノルズ・ネルソン著 日経BP 3630円

 穀物が戦争や革命勃発の一因となり、帝国や都市の盛衰に大きく影響してきた歴史を、米国の研究者が解説した。生活に不可欠な穀物の輸送路ができればその周囲に人が集まり、街が形成されていったと指摘。権力者たちは輸送路の要衝を押さえて勢力を拡大しようと争ってきたと分析する。南北戦争後に大量の米国産小麦が欧州に押し寄せ食糧価格が急落、混乱をもたらし第一次世界大戦につながっていったことなど、数々のエピソードが面白い。(W)


週刊エコノミスト2024年1月23日・30日合併号掲載

『穀物の世界史』 スコット・レイノルズ・ネルソン著 日経BP 3630円

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