55年体制を生んだ吉田首相退陣に重なる2024年の幕開け 片山杜秀
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片山杜秀の闘論席
2024年は吉田茂内閣が倒れて70年である。吉田が首相を辞したのは1954年の師走だった。激動期の長期政権。米国占領時代を乗り切り、サンフランシスコで講和条約を結び、国の独立を回復した。しかし、そのあたりで国民に飽きられ始めた。
そんな政権に引導を渡したのはやはり造船疑獄だ。53年に朝鮮戦争が休戦となった。軍需物資を半島に輸送するための、膨大だった船舶需要は冷え込む。海運・造船業界はにわかに苦境へ。政府による救済を望む。吉田の率いる与党、自由党の幹部に献金しまくる。賄賂性が強い。54年1月から東京地検特捜部の強制捜査が始まった。幹事長の佐藤栄作、政調会長の池田勇人らが疑われた。佐藤は逮捕寸前に。吉田はどうしたか、犬養健法相に検…
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週刊エコノミスト
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