教養・歴史闘論席

安倍派の裏金捜査が照らし出す“忖度”の闇 小林よしのり

撮影 中村琢磨
撮影 中村琢磨

小林よしのりの闘論席

 自民党・安倍派の裏金問題に、ついに検察の捜査が入った。

 安倍派では10年以上、パーティー券収入のキックバック・裏金化は当たり前に行われていたといい、それは政治資金規正法違反などの犯罪であるのは明らかなのに、これまで検察は手を出せなかった。それほどまでに権力への「忖度(そんたく)」が幅を利かせていたのだ。

 何しろ民主主義の根幹を揺るがす「公文書改ざん」という暴挙をやり、末端の公務員が自殺しようと、レイプ容疑者の逮捕状を執行直前に握り潰そうと、権力への「忖度」が発動し、権力の思惑通りに何でもうやむやにできたのが、第2次安倍政権以降の十数年だ。それはたとえ安倍晋三元首相が命令しなくても、その意向を「忖度」して行われていたのだ。

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