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フィリピンの乗り合いバンやジープニーの近代化 計画発表から8年目の今年こそ正念場 中村和生

庶民の足を支える公共交通車両(筆者撮影)
庶民の足を支える公共交通車両(筆者撮影)

 フィリピンの庶民の足を支える乗り合いバンやジープニーといった公共交通システムが、近代化へ向け、正念場を迎えている。

 フィリピン政府は2017年、現在の公共交通システムを、安全かつ効率的で環境にやさしいシステムに変革する公共交通車両近代化プログラムを発表している。車両のオーナーやドライバーに組合化や法人化(統合)を促し、補助金等を投入して、車両の近代化を進めていくというものだ。

 プログラムの発表以降、運行団体やドライバーによる度重なる抗議とストライキが行われた。また、新型コロナの影響もあって、プログラムの第一関門である統合の期限は何度となく延長され、今では今年4月末が最終期限となっている。乗り合いバンやジープニーは国民の生活に不可欠な公共交通機関となっているだけに、政府は影響を最小限に抑えるべく慎重に事を進めている印象だ。

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