国際・政治ワールドウオッチ

豪ウーバー損賠訴訟が決着 タクシー運転手ら8000人超に265億円 守屋太郎

車内に貼られたウーバーの表示=クイーンズランド州ブリスベンで2023年4月(Bloomberg)
車内に貼られたウーバーの表示=クイーンズランド州ブリスベンで2023年4月(Bloomberg)

 豪州のタクシー運転手ら8000人以上が、米配車アプリ大手ウーバー・テクノロジーズに損害賠償を求めていた集団訴訟が3月に決着した。ウーバーが原告に2億7100万豪ドル(約265億円)を支払う和解案で双方が合意した。

 ライドシェアは日本でも一部解禁されたが、ウーバーの豪州進出は2010年代前半。簡単なスマートフォン予約、配車時刻や料金の明示、カード払いの明瞭会計などは便利で、やがてタクシーを駆逐した。

 運転手への評価を書き込め、表示されるアプリの機能も、信頼性を担保した。もともと豪州ではタクシー運転手の質が低く、筆者もクリスマス前など繁忙期の深夜に乗車拒否に遭い、帰宅難民となった経験は何度もある。セクハラも多く、女性客にとってライドシェアはむしろ安心だとも聞く。働き手にとっても、好きな時間に自由に稼げるため好都合。複数の同業を掛け持ちしているドライバーもよく見かける。

残り169文字(全文557文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

4月30日・5月7日合併号

崖っぷち中国14 今年は3%成長も。コロナ失政と産業高度化に失敗した習近平■柯隆17 米中スマホ競争 アップル販売24%減 ファーウェイがシェア逆転■高口康太18 習近平体制 「経済司令塔」不在の危うさ 側近は忖度と忠誠合戦に終始■斎藤尚登20 国潮熱 コスメやスマホの国産品販売増 排外主義を強め「 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事