新規会員は2カ月無料!「年末とくとくキャンペーン」実施中です!

週刊エコノミスト Online アートな時間

日韓スターW主演で魅せる緊迫感あふれる密室心理劇 野島孝一

©︎2024 福本伸行・かわぐちかいじ/講談社/『告白 コンフェッション』製作委員会
©︎2024 福本伸行・かわぐちかいじ/講談社/『告白 コンフェッション』製作委員会

映画 告白 コンフェッション

 『カイジ』の福本伸行と『沈黙の艦隊』のかわぐちかいじ。この2人の有名漫画家のコラボによるコミックの原作を山下敦弘監督が実写映画にした。

 かつて大学の山岳部に所属していた浅井啓介(生田斗真)と韓国人留学生のリュウ・ジヨン(ヤン・イクチュン)は、学生時代に一緒に登山していて遭難死した女子学生・さゆり(奈緒)の供養のため毎年同じ山に登山していた。今年も厳しい寒さの中、雪山に登ってきたが、悪天候のためジヨンが転倒して足に重傷を負う。ジヨンは浅井に自分を置いて1人で下山するよう頼む。その時、ジヨンは「さゆりは遭難死ではなく、自分が殺した」と思いがけない告白をする。ちょうど視界が晴れ、2人の前に避難小屋が姿を現した。

 2人は助かったのだ。だが、浅井は心穏やかではなかった。秘密を知った自分をジヨンがどうにかするのではないかという疑いが湧いてきたのだ。浅井の内部で次第に膨れ上がっていくどす黒い疑心暗鬼の固まり。「こいつは俺を殺すのではないか」という思いが浅井をさいなむ。

 雪に埋もれ孤立した避難小屋。映画は、その内部だけで進展する。密室での心理劇が緊張を高める。携帯電話やジャックナイフなどの小道具が巧みに使われ、生田斗真とヤン・イクチュンという日韓を代表するスターが演技の火花を散らす。

 ヤン・イクチュンは韓国映画「息もできない」で主演と監督を兼務し、高い評価を得た。日本映画「あゝ、荒野」にも出演した。生田斗真は、三池崇史監督「土竜の唄」などの娯楽映画や髙橋正弥監督のシリアスな映画「渇水」などに主演して存在感が高い。

 山下敦弘監督はデビュー作「どんてん生活」が評判にな…

残り460文字(全文1160文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)が、今なら2ヶ月0円

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

11月26日号

データセンター、半導体、脱炭素 電力インフラ大投資18 ルポ “データセンター銀座”千葉・印西 「発熱し続ける巨大な箱」林立■中西拓司21 インタビュー 江崎浩 東京大学大学院情報理工学系研究科教授、日本データセンター協会副理事長 データセンターの電源確保「北海道、九州への分散のため地産地消の再エネ [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事