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国際・政治 ワールドウオッチ

ボストンでも聞くロボットへの誤解 海部美知

米企業の人間型ロボット。階段やでこぼこの床でも歩行できる(サンフランシスコで2023年9月)(筆者撮影)
米企業の人間型ロボット。階段やでこぼこの床でも歩行できる(サンフランシスコで2023年9月)(筆者撮影)

 5月に米ボストンで開かれた、ロボット開発の国際展示会に参加した時のこと。数多くのロボットベンチャーの最高経営責任者が講演したが、生成AI(人工知能)を搭載したロボット技術の進展を会場から質問され、答えに詰まって苦笑いする場面に出くわした。「ロボット」への誤解があるようだ。現在の中心的存在は産業用ロボットだ。プログラムに従って動く仕組みで、手術用ロボットも医師の手の動きを伝えるリモコンにすぎない。

 AI時代のロボットというと、人間のように考えて行動する「鉄腕アトム」を思い浮かべがちだが、実際には人とぶつからないようにセンサーで回避したり、どこに物があるかをカメラで判別してつかんだりするといった動きに限られる。しかも、これらはビジネスとして確立していない。

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