中国「銀髪経済」参入の心得 赤澤陽平
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「銀髪経済(シルバー経済)」と呼ばれる中国の高齢者関連産業。65歳以上の人口は2億978万人(2022年末時点)で高齢化率は14.9%と日本(29%)に迫っている。認知症ケアなどの需要も高まり、IT(情報技術)やAI(人工知能)技術によるスマート化が進められている。日本企業の中には「高齢化先進国」の強みを生かし、中国のシニア市場へ参入したものの、撤退するケースもある。
要因としては人材不足や競争の激化などのほか、日中間の保険制度の違いも大きい。日本では、介護が必要な高齢者を社会全体で支える介護保険制度が整備されているが、中国では一部地域での試験的な導入にとどまり、高齢者らの支払い能力の制限が市場拡大の大きな壁となっている。一方、中国では今後も高齢化が急速に進むため政府は高齢化の施策を引き続き進めるとみられる。
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