インド・デリーの深刻な水不足が政治問題化 中島敬二
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人口3380万人のデリーが深刻な水不足の状態にある。州政府は1日5000万ガロンの水不足に直面しているとして住民に節水を呼び掛けた。デリーの飲料水は約9割を近隣州の水源に依存している。40%はハリヤナ州が水源のヤムナー川、25%はガンジス川、22%はバクラ・ナンガル・ダム。残り13%は地下水源である。
デリー州は庶民党(AAP)、ハリヤナ州はインド人民党(BJP)と政権党が異なる。デリー州の水道相はハリヤナ州が「故意に、違法に」デリーへの給水を停止したと非難。これに対しハリヤナ州政府は、合意した供給量を超えて水が市内に放出されていると反論し、政治的対立がエスカレートしている。また、最高裁はデリーの水不足は給水を違法に取り仕切る「水タンカーマフィア」のせいだと指摘。デリー政府に、水タンカーマフィ…
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週刊エコノミスト
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