枯渇する米家計の余剰貯蓄 市岡繁男
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米国の個人消費は経済の7割弱を占めており、その比率は他国より大きい。米国の消費や雇用が注目されるのはこのためだ。その個人消費が急減するリスクが高まっている。
米政府は各家庭に対し、2020年3月以降の1年で6.5兆ドルの資金を供与した。コロナ禍の直前、家計が保有する現金は0.9兆ドルだったが、この支援金のお陰で22年9月末のピーク時は4.8兆ドル、平時の5倍の現金を保有していた。これでは米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げを行っても効果がない。金融の緩和度合いを示す金融環境指数は22年3…
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週刊エコノミスト
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