ニューヨーク地下鉄の改札に銃器探知機を試験導入 冷泉彰彦
有料記事
コロナ禍で極端に悪化したニューヨーク地下鉄の治安は、乗車率の回復とともに改善したが、2024年初頭には再び悪化した。犯罪件数が前年比で20%の増加を見た。特に1月から2月にかけては、「フーリガン」と呼ばれる若者集団が、乗務員や乗客に暴行する事件が発生。また混雑した車両で発砲後に拳銃自殺を図った事件はニューヨーク全市民を震撼(しんかん)させた。
これに対して、ホークル知事とアダムズ市長は、警官に加えて州兵を動員して地下鉄車内の警備を強化。これによって犯罪数は、前年比で8%減少したが、同市長は現状の対策は全く十分ではないとして7月17日には銃犯罪の抑止に向けて、ニューヨーク地下鉄に金属探知機を導入。エボロフ社という専門メーカーが開発した精度の高い、銃器の発見を目的としたスキャナーのシステムで、駅の改札に設置するように設計されている。また固…
残り206文字(全文579文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める