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週刊エコノミスト Online 書評

『あいまいさに耐える』 佐藤卓己著 岩波新書 1012円

『あいまいさに耐える』 佐藤卓己著 岩波新書 1012円

「デモクラシー」の日本語訳といえば、ほとんどの人が「民主主義」を想起するだろう。しかし著者は、「憲政の神様」と呼ばれた尾崎行雄が提唱した「輿論(よろん)主義」という言葉の復活を願うという。「輿論」とは世論=空気を批判する意見を醸成する場所のこと。今すぐの即決を迫るファスト政治や、刺激的な断言の飛び交うSNSの言葉に飛びつくことなく、あいまいさに根気よく耐えうるネガティブ・リテラシー(消極的な読み書き能力)の獲得こそ重要と訴える。(K)


週刊エコノミスト2024年10月8日号掲載

『あいまいさに耐える』 佐藤卓己著 岩波新書 1012円

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