地震大国の日本と台湾。あの助け合いの精神が他国に広がらないのはなぜ?/225
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Q 地震大国の日本と台湾。あの助け合いの精神が他国に広がらないのはなぜ? 日本と台湾は共に地震大国で、どちらかに大きな地震が起こった時には、必ず助け合おうとします。あのような関係があれば、どの国ともうまくいくと思うのですが、何がネックになるのでしょうか?(事務職・40代男性)
A まずはよその国を憎んだり嫌ったりするのをやめることから始めましょう
日本と台湾との間には特別な絆があるように思います。とりわけどちらの国も大きな地震の被害に見舞われることが多いので、その都度互いに助け合っています。記憶に新しいところでは、今年1月に起こった能登半島地震の際、台湾から25億円にものぼる支援がありました。
反対に、今年4月に発生した台湾東部沖地震に対して、日本で多くの支援の輪が広がっています。こうした助け合いの輪が市民レベルで広がるのは、双方の歴史が関係しています。
これに対して北朝鮮はもとより、中国や韓国との関係でさえ時にぎくしゃくしがちなのもまた、歴史に問題があるといっても過言ではありません。では、どうすればそうしたわだかまりを超えて、どの国とも平和でいい関係を築いていくことができるのか。
歴史上の争い緩和する兼愛
参考にしたいのは、まさに中国の思想家である墨子の教えです。墨子は墨家という集団を形成し、侵略された弱小国を救うために戦ったことで知られています。城を守りぬく彼らの能力の高さは、堅い守りを意味する「墨守」の語源になっているほどです。
その墨子の思想で一番よく知られているものに、兼愛があります。これは、世の中の混乱や争いをなくすためには、相互に愛し合うことが必要だとする考え方です。…
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週刊エコノミスト
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