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“ビール大国”チェコに変化の兆し 志牟田剛

きめ細かい泡を指3本分たっぷり注ぐのがチェコ流 (JETROプラハ事務所)
きめ細かい泡を指3本分たっぷり注ぐのがチェコ流 (JETROプラハ事務所)

 日本でもなじみの「ピルスナービール」は、1842年に初めて醸造されたチェコ・ボヘミア地方の都市ピルゼンにちなんで名づけられた。チェコの国民1人当たりビール消費量は年間128リットルに上り、世界一とも言われている。

 ビールの原料のホップの栽培も盛んで、主な産地であるジャテツは2023年にユネスコの文化遺産に登録された。日本はチェコ産ホップの世界第2の輸入国だ。

 そんなビール大国の最近のトレンドを表すキーワードが二つある。まず消費者の好みの変化だ。ビールの消費量が23年までの10年間で11%減少した一方で、ノンアルコールビールやフレーバービールは拡大が続く。23年の両者の生産量は約14万キロリットルと過去10年で88%増加した。ビール生産量の7%に相当する規模で、同年のビールの落ち込みを上回る成長市場になった。

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